和裁士の先輩メッセージ
先輩からのメッセージ
Interview
Q 和裁をはじめたきっかけ
社会人として働いている中で「手に職を付けたい」と思い始めた頃、茶道をはじめるきっかけがありました。そこでお茶会の時に初めて着物を着せていただきました。その時「和服をつくる仕事」を思いついたことがきっかけです。
Q 衣裳研究会を選んだ理由
お茶の先生に「和服をつくる仕事をするにはどうすればいいのか」をお聞きしたところ、先生が出入りの呉服屋さんから仕立屋さんを紹介していただけることになりましたが、なかなか男性を受け入れてくれる仕立屋さんは見つかりませんでした。結局、紹介に継ぐ紹介で衣裳研究会にたどり着きました。衣裳研究会は受入体制が整っていたので、男性の私も受け入れてくれました。
Q うれしかったこと、つらかったこと
うれしかったこたは、初めて袷の長着を仕立てた時です。針もろくに持ったことのなかった私が一枚の着物を自分の手で一から縫い終えたときの感動は今でも忘れられません。また、コンクールで優勝するために作業の手順全てを何度も何度も試行錯誤した結果、コンクールで優勝できたことが本当にうれしい思い出です。
Q 衣裳研究会で学んだこと
衣裳研究会では、基本である針の持ち方、まち針のうち方、運針、くけの仕方、そして浴衣から始まり、長襦袢、長着、羽織、コート等の仕立て方等、みっちり教えていただきました。また、和服に関する知識、布地に関する知識、着付け等和服に関する全てを学ぶことができました。
Q 後輩へのメッセージ
基本が全てであり、最短の近道です。
Q 現在の仕事
現在は独立して、一般の仕立物から委託でテレビ、舞台等の衣裳の仕立てをしています。
Interview
Q 和裁をはじめたきっかけ
今思えばたくさんきっかけはあったと思いますが、被服科の短大に通っていて、和裁を専攻するクラスに所属していたのが大きなきっかけのひとつです。
小さい頃から手芸が好きだったので「手で縫う」こと以外、選択肢にはありませんでした。
Q 衣裳研究会を選んだ理由
短大では和裁以外にも染色や織物、日本刺繍などいろいろ学びましたが、その中でも和裁をもっともっと学びたいと思いました。
手に職を付けたいと思い、仕立屋さんを探していたところ求人票をみつけ、衣裳研究会と出あいました。
Q うれしかったこと、つらかったこと
うれしかったことは、学校や書籍通りの縫い方ではなく、衣裳研究会という仕立屋さんの縫い方でご指導していただき、初めて1枚の浴衣を縫い上げることができた、ということです。
つらかったことは、縫う時の半座禅です。最初はこの座り方ができなくて痛くてつらかったです。今となってはこの座り方が1番楽なのですが。
Q 衣裳研究会で学んだこと
あたり前ではありますが、お客様のために縫うという「人のため」という姿勢です。直接出来上がった着物を着ているところを見れるわけではないので、採寸された寸法を見て、考え、縫うということです。
衣裳研究会に入る前は、自分のための着物しか縫ったことがなかったので、人それぞれの体型に合わせた寸法の出し方や、それぞれの生地に合った縫い方を学ぶことができました。
Q 後輩へのメッセージ
先輩がいる。そんなあたり前なことは先輩と一緒の空間で仕事をしている時だけです。いざ家で仕事をし始めた時、1人でどんなに心細かったことか。
わからないことは、そのままにしないで聞く。教えてもらうのを待つだけではなく、自分から率先して聞いたり、行動したりしていきましょう。
Q 現在の仕事
研修終了後、衣裳研究会から仕事を頂き、自宅で5年ほど和裁を続けました。
現在は主婦業に専念しています。