和裁技能士とは
和裁技能士とは
簡単に言うと「和裁の国家試験に合格した人」のことを言います。
和裁の国家試験は3級~1級があり、合格するとそれぞれの和裁技能士の称号が与えられます。(有資格者の独占名称)
3級合格者→3級和裁技能士
2級合格者→2級和裁技能士
1級合格者→1級和裁技能士
和裁の国家試験とは
技能検定ってご存知ですか?
技能検定とは・・・
「働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する国家検定制度」です。技能検定は、技能に対する社会一般の評価を高め、働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的として、職業能力開発促進法に基づき実施されています。
技能検定は、国(厚生労働省)が定めた実施計画に基づいて、試験問題等の作成については中央職業能力開発協会が、試験の実施については各都道府県がそれぞれ行うこととされています。
技能検定は昭和34年に実施され、平成25年4月現在114職種について実施されています。その114職種の1つに和裁が含まれています。
和裁技能検定は和裁に関する唯一の国家資格です。
和裁の国家試験=和裁技能検定=和裁の国家資格
和裁技能検定の概要
機関 | 管轄 厚生労働省 問題作成 中央職業能力開発協会 実施 都道府県職業能力開発協会 |
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時期 | 年1回実施 実技 1月下旬 学科 2月上旬 技能検定は前期と後期に分かれていて和裁は後期の試験となっています |
申込み受付期間 | 10月上旬~中旬頃まで |
階級 | 3級~1級 |
受検資格 | 実務経験日数 1級→7年以上 2級→2年以上 3級→期間を問わず実務経験がある者 ※日数は職業訓練歴、学歴等により異なります 詳しくは→厚生労働省 WEBサイト |
受検地 | 全国各地 |
受検料 | 学科 3,100円 実技 16,500円 |
合格発表 | 3月中旬頃 |
合格率 | 平均 1級 50~60% 2級 55~60% 3級 80% |
詳細 | 中央職業能力開発協会 WEBサイト 厚生労働省 WEBサイト |
和裁技能検定の難易度
3級 長襦袢の縫製で時間も比較的余裕があり合格しやすいです。
2級 課題が女子用袷長着になり、縫う速さも要求されるので取得が難しくなります。
1級 課題が絵羽ものになり、仕立てる量が増え、部分縫いも加わるので難関になります。
合格率が示すとおり、2級、1級からは課題が「袷の長着」になり、縫う速さも要求されるので取得が難しくなりますが、いい指導者に恵まれ、努力を惜しまなければ必ず1級まで合格できます。
和裁技能検定 取得までの年数
3級 1年目で取得可能
2級 3級合格後の翌年取得可能
1級 2級合格後の2年後習得可能
和裁技能検定の課題
実技 | 学科 | 部分縫い | 試験時間 | |
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1級 | 女子用袷長着付け下げの縫製 (上前に模様合わせのあるもの) 表 上前おくみ付け えり付け 裏 えり付け まとめ | 和裁全般の知識 上級レベル 真偽法及び四肢 択一法 50代題 | 都えりの上前 の縫製 (しんもす使用) | 実技 7時間30分 部分縫い 実技時間内 学科 1時間40分 |
2級 | 女子用袷長着の縫製 左袖 表 えり付け 裏 えり付け まとめ | 和裁全般の知識 中級レベル 真偽法及び四肢 択一法 50代題 | なし | 実技 6時間30分 学科 1時間40分 |
3級 | 女子用袖無双袷長襦袢 または胴抜き長襦袢の縫製 左袖 えり付け(別えり) まとめ | 和裁全般の知識 初級レベル 真偽法及び四肢 択一法 30代題 | なし | 実技 3時間30分 学科 1時間 |